例えば車に様々な車種があるように、ピアノにも様々な種類があります。大きさ、形、色、素材など、弾く人の好みにより、選ばれるピアノは様々です。
しかし全部の車種を私たちが覚えられないのと同じで、ピアノの全種類を把握することは不可能です。
そこで今回はピアノの代表的な3つのタイプをご紹介します。あなたの好みに合うピアノはどれですか?
ピアノを家具として考えるなら?インテリアピアノ?
インテリアピアノとは、家具調ピアノとも言われ、ヨーロッパのアンティークピアノのように、外装のデザインや色にこだわって製作されたピアノです。
アップライトピアノ・グランドピアノの両方に存在し、一般的な黒色のピアノとは異なり、部屋の雰囲気を壊さないばかりか、お洒落に演出できるということで人気があります。
色は材料である木の色を生かした茶系のものが多いですが、白・ピンクなどもあります。
木の色を生かしたものは木目調とも呼ばれ、マホガニーやウォールナットなどの高級な素材を使い、格調の高い雰囲気を醸し出しています。
最近では日本でも洋館風の家が多くなり、外観だけでなくインテリアにもヨーロッパ調を取り入れている方が増えています。
「プリンセスハウス」に代表されるようなアンティーク風ピアノなどは、まるで貴族のご令嬢が先ほどまで弾いていたのでは?と思うような品のあるたたずまいです。
上を目指すなら?コンサートピアノ?
ピアニストと呼ばれる人たちは、年に何度もコンサートを開いて、世界中の人にピアノの素晴らしさを伝えています。
人生のほとんどをピアノの前で過ごす彼らにとって、ピアノは唯一無二のパートナーのようなものです。
そんな彼らにとって、ピアノの音質、打鍵の感触、音の強弱や表現力は自身の命の次くらいに大切なものかも知れません。
大きなコンサートホールで、フルオーケストラの音にも負けない迫力を実現し、ピアニストたちの過酷な要求にも耐えられる、そんなピアノのことを「コンサートピアノ」と呼びます。
コンサートピアノは通常のピアノよりも音量・音質にこだわり、ピアニストの繊細なタッチを音色に反映させる、ピアノメーカーの技術の粋を集めたピアノです。
当然のことながら、最高の音質を実現するために、材料にもこだわっていますので、価格も高額で、1000万円を超えるものもざらです。
庶民には手の届かない代物ですが、一度は弾いてみたいですね。
狭い部屋でも大丈夫?コンパクトピアノ?
ヨーロッパやアメリカとは違い、日本の家屋はどうしても部屋が狭く、ピアノを置く場所を確保するのがなかなか難しいもの。
そんな狭い日本の部屋にも置けるように、と開発されたピアノが「コンパクトピアノ」と呼ばれるものです。
日本の6畳間にも置ける、という触れ込みのヤマハコンパクトグランドピアノGB1Kは、一般的なグランドピアノと比較すると、幅は約4cm、高さは約2cm、そして奥行きは約40cmも小さくなります。
アップライトピアノにもコンパクトタイプがあります。アップライトのコンパクトサイズは、大きなものと比べると、幅が3cm、高さが8cm、そして奥行きが8?14cmほど小さくなります。
ピアノの響きは大きさに比例します。音量に関して言えば、コンパクトピアノは少し迫力に欠けるかも知れませんが、子どものレッスン用として使うのであれば、全く問題はありません。
一般的に、ピアノは頻繁に買い替えるものではありません。購入した1台を長く使う方が大半です。だからこそ、目的に合った1台、好みに合った1台を見つけたいですね。
あなたはどんなピアノを選びますか?