1986年の日本はバブル経済の真っ只中にあり、株や地価の高騰に沸き立っていました。携帯電話はまだ普及しておらず、PHSもようやく発売されたばかり。
そんな中カワイでは、社長の受勲や海外の企業と提携を行い、現地で楽器の生産を始めるなど成長著しい時代でもありました。
日本でピアノが最も売れたこの時期には、多くの機種が発売されています。
今から30年前の日本とカワイピアノの軌跡
1986年(昭和61年)が今から30年前になります。
この頃、日本はバブル時代に突入し、NTTの株が高騰したり、「地上げ屋」という言葉が流行するほど土地の価格が上がったりと、経済狂乱のような時代にあったのですが、当時はそれを当たり前のように受け入れていました。
カワイではどんなことが起こっていたかというと、1985年に河合滋社長が藍綬褒章を受章し、同年ショパンコンクールにてフルコンサートピアノEXが公式ピアノとして採用されました。
現在の主流となっている電子ピアノの製作を始めた年でもあります。
この頃、カワイのアップライトで発売されていたのは、CLシリーズ、BWシリーズ、NSシリーズ、USシリーズ、BSシリーズなどです。
日本でもピアノが最も売れていた時代であり、販売されている種類も豊富でした。
30年前のカワイ アップライトピアノの買取価格 NS,CLシリーズ
NSシリーズは当時のカワイのスタンダードモデルです。明るい響きのする機種で、今もカワイファンには人気の機種です。
機種 | 販売 | 販売価格 | 買取価格 |
---|---|---|---|
NS-10 | 1984年 | 41万 | 2万 |
NS-15 | 1984年 | 46万 | 3万円 |
NS-25 | 1984年 | 51万 | 3万円 |
NS-35 | 1984年 | 55万 | 4万円 |
CLシリーズはカワイの超小型ピアノで、オルガンと見間違うほど小さいですが、木目調で、かつ音は良いとあって、こちらも人気の機種です。
機種 | 販売 | 販売価格 | 買取価格 |
---|---|---|---|
CL-2 | 1982,85年 | 29.8?33万 | 0万 |
CL-3 | 1984年 | 35万 | 0.73?6万円 |
CL-4WO | 1985年 | 36万 | 1万円 |
CL-4MW | 1985年 | 38万 | 1万円 |
CL-7WO | 1985年 | 41万 | 1万円 |
CL-7 | 1985年 | 43万 | 1万円 |
30年前のカワイ アップライトピアノの買取価格 BS,BWシリーズ
BSシリーズは、当時ピアノ初心者の入門用モデルとして販売されていました。
明るく柔らかな音が特徴で、BS-30がスタンダードタイプです。BS-20はカワイアコースティックピアノ1型タイプのコンパクトモデルです。BS-10も小型モデルになります。
機種 | 販売 | 販売価格 | 買取価格 |
---|---|---|---|
BS-10 | 1987年 | 41万 | 4?6万 |
BS-20 | 1987年 | 46万 | 4?6万円 |
BS-30 | 1987年 | 51万 | 3.4?6万円 |
BS-40 | 1987年 | 55万 | 5万円 |
BWシリーズは、マホガニー艶出しモデルやワインレッド色などインテリアピアノとして販売されていた3本ペダル、中型のピアノです。
音にもカワイのこだわりが感じられます。
機種 | 販売 | 販売価格 | 買取価格 |
---|---|---|---|
BW-52 | 1985年 | 52万 | 3?8万 |
BW-61 | 1985年 | 61万 | 4.5?6万円 |
BW-69 | 1986年 | 69万 | 4.4?6万円 |
もしかしたら、買取価格を見て低いと感じたかもしれません。
しかし、30年前のアップライトピアノといえば、無メーカー品では買取どころか廃棄料を取られてしまうこともあるような品。
買取価格がマイナスにならないのは、カワイのメーカー力。家で取っておいてもさらに値が下がるばかり。ぜひ、この機会に、買取をお考えください。