1986年(昭和61年)はハレー彗星が接近し、バブル期が始まった頃。
誰もがマネーゲームに浮かれ始めた時代、カワイでは自社技術の粋を集めたフルコンサートピアノEXが、ショパンコンクールの公式ピアノに正式採用され、それを記念してCAシリーズが作られました。
その頃に発売されていたグランドピアノ(GS,CAシリーズ)の買取価格をご紹介します。
今から30年前の世の中とカワイのピアノ
1986年、今から30年も前です。年号は昭和(61年)。この頃の日本はこんな感じでした。
ハレー彗星が76年ぶりに地球に接近し、このことは歌謡曲にもなりました。またバブル期が始まり、ボディコンでディスコのVIPルームへ、が若者の流行スタイルでした。
この頃のカワイはというと、1985年にカワイの二代目社長である河合滋氏が藍綬褒章を受章し、ショパンコンクールでフルコンサートピアノEXが公式ピアノとして採用されました。
後に紹介するCAシリーズは、このことを記念して作られたシリーズで、CAはChopin Anniversary(ショパン・アニバーサリー)の略です。
また電子ピアノの製作を始めたのもこの頃で、アメリカに電子楽器の生産拠点を置き、1988年から生産販売を開始しました。
80年代に生産されていたグランドピアノはGSシリーズ、KGシリーズ、CAシリーズなどです。
30年前のカワイグランドピアノの買取価格 GSシリーズ
GSシリーズは、GS-100を除き1970年代?80年代まで作られていた、カワイの名器といわれるシリーズです。
専用のアクション・ハンマーを使用し、数々の国際コンクールで正式採用されました。
創業者の「ピアノとは、本来一台一台に向かって丹念に作り込んでいくもの」という理念を受け継ぎ、最高の素材(象牙・黒檀・スプルースなど)が用いられ、一台ずつ手作りで仕上げられたモデルです。
ヤマハCシリーズに対抗して出された機種ともいわれ、GS-3はヤマハC3とよく比較されます。
機種 | 販売 | 販売価格 | 買取価格 |
---|---|---|---|
GS-100 | 1981?1983(1991?1992) | 390?450(600)万 | 324万 |
GS-30 | 1979?1980年 | 93?100万 | 12?24万(ヤマハC3と同格) |
GS-50 | 1981年 | 140万 | 23?30.9万 |
GS-70 | 1984年 | 180万 | 18?25万 |
GS-80 | 1980?1983年 | 280?350万 | 22?30万 |
GS-100のみ買取価格は不明でしたが、人気の機種とあって、中古でもほとんど当時の販売価格と同一です。
30年前のカワイグランドピアノの買取価格 CAシリーズ
CAシリーズは前述の通り、カワイの最高級フルコンサートピアノEXが、海外で高い評価を得、ショパンコンクールの本選で初めて公式に使用されたことを記念して作られたシリーズです。
柔らかく、深みのある音が特徴だといわれています。
機種 | 販売 | 販売価格 | 買取価格 |
---|---|---|---|
CA-40 | 1985年 | 115万 | 32万 |
CA-40A | 1989年 | 114万 | 14?32万 |
CA-40M | 1987年 | 125万 | 23.5?32万 |
CA-40S | 1988年 | 132万 | 23.8?32万 |
CA-40X | 1988年 | 120万 | 23.8?32万 |
CA-60 | 1985年 | 145万 | 36万 |
CA-60A | 1987年 | 142万 | 36万 |
CA-60S | 1988年 | 162万 | 26.5?36万 |
販売価格からすると相当値崩れしているように見えるかもしれませんが、住宅や車、家電のように30年たつとゼロ評価になるものが多い中、買取価格は健闘しているといるのではないでしょうか。
この頃のピアノは、今では使えないような素材を使い、丁寧に作られているので今でも評価が高く、新品のピアノを買うより良いと評されるほど。
もし、不要なグランドピアノをお持ちでしたら、業者に買取ってもらうことをおすすめします。お部屋もすっきりして広くなりますよ。