わが家のピアノは一体幾ら?ピアノ買取相場を知りたい?その他メーカー編?
日本がピアノブームに沸き、ヤマハ・カワイがピアノの生産台数で世界1、2位を争っていた1960?80年代、日本には約50を超える多くのピアノメーカーがあり、そこでは熟練した職人が1台1台ピアノを手作りし、高級ピアノとして販売していました。
今、これら中小メーカーのほとんどが廃業し、買取額も期待できませんが、状態が良ければ高値で買取ってくれる業者もあります。
ヤマハ、カワイだけじゃない。日本メーカーのピアノ
日本でのピアノ最盛期、中小ピアノメーカーのほとんどはヤマハやカワイのお膝元である静岡県浜松市付近にありました。
しかし、ブームの終息と職人技術の衰退、少子化など複数の原因が重なり、現存するのはわずか数社となってしまいました。
もし、ご自宅にあるピアノのメーカーが聞き慣れないものだったら、ピアノブームのころのピアノの可能性があります。
当時は、覚えきれないほどのメーカーがあったので、よほど精通していないと名前だけでは国産メーカーとわからないこともあるようです。
その他メーカーのピアノの査定額は?
これらのメーカーが作ったピアノは台数が少ないことから、中古ピアノとして出回ることもあまりありません。
買取を依頼すると大半は値段が付けられないとして買取を拒否されますが、中には名品と呼ばれ値が付くものもあります。
いくつかご紹介します。
アトラスピアノ
当初は日米楽器製作所、後に(株)アトラスピアノ製造となりました。一時はヤマハ・カワイに続き第3位メーカーとなるほど成長しましたが、現在は国内生産を廃業しています。
ピアノブランドとしては、アトラス・スタンダード・ノーベル・アーデルスタインなどがあります。
現在日本にあるアトラスピアノは30年以上前のものなので、かなり状態の良いものでないと値段が付かないようです。
プルツナー
(有)大洋楽器、後に(株)プルツナーとなりました。こちらも現在は廃業しています。当時は重要部分にドイツ製の高級部品を使った高級ピアノでしたが、現在は状態が良くないと買取は無理なようです。
ベルトーン
富士楽器製造、後にベルトーンピアノ研究所となりました。昭和7年からピアノ製作を開始しました。国産ピアノとして初めて日比谷公会堂に収められ、愛好者が多いピアノですが、なかなか買取は難しいようです。
その他メーカーのピアノを高く売るコツ
その他、中小メーカーのピアノは、基本的には状態が良くなければ買取は無理、無料引き取りないしは引き取り料を支払って回収してもらうというのがほとんどです。
中小メーカーのピアノの中でちょっと別格なのは、ディアパソン。加えてフリッツクーラーでしょうか。
大橋ピアノ(一度自主廃業し、現在はディアパソンピアノというカワイの子会社)のグランドピアノ ディアパソンは、当時の最高級の材料を使い天才と言われた職人によって設計&製作されたもので、今も人気のある機種の1つです。
アポロ(東洋ピアノ)のフリッツクーラーは東京芸大、武蔵野音大の指定楽器になっていた定評のあるピアノです。
これらの中古ピアノは値段の割には音が良い良品だということで、愛好家も少なからずいます。
ヤマハ・カワイではないピアノは、無メーカー品扱いで買取が難しい傾向にあります。
しかし、中古ピアノとしてヤマハ・カワイ以外のピアノも販売されているのを見かけることがあります。
カワイ編
カワイ(河合楽器製作所)は世界的に有名なピアノメーカーです。当時、ヤマハに勤めていた創業者が独立し、1927年に創業されました。
音や素材にこだわり続けるその姿勢は創業当時から今も変わらず、その音色で多くのピアニストたちを魅了し続けています。そんなカワイの買取価格は一体いくらなのでしょう?
カワイの創業者、実はヤマハの社員!?
カワイ(河合楽器製作所)は静岡県浜松市にある、ヤマハと並ぶ国内トップクラスのピアノメーカーです。その生産台数は、ヤマハに次いで世界第2位。
ヤマハの社員だった創業者により1927年に創業され、戦争で一時製作が中断されたものの、戦後の何もない所から再度ピアノ・オルガンの製作を再開しました。
その後、音質にこだわったフルコンサートグランドピアノを製作し、楽譜や音楽書の出版社や音楽教室の開講など、多くの日本人の音楽教育に貢献しています。
「世界一のピアノを作り上げる」という創業者の夢を追いながら、今も、たゆまぬ努力を続けています。
そんなカワイのピアノは、ヤマハと同じく1960?80年代のピアノブームの際、多くのピアノが購入されました。現在の中古ピアノの多くが、カワイピアノである理由です。
カワイの買取相場?グランドピアノ?
カワイは海外で通用する有名メーカーだけに、業者の欲しいピアノの1つです。気になるカワイのピアノの買取価格はどれくらいなのでしょうか?相場価格を調べてみました。
カワイのピアノは、ピアノのトップメーカーであるヤマハよりも種類が多く、グランドピアノで250種もあります。
カワイのグランドピアノでは、音に定評のあるKGシリーズ、EXグランドピアノがショパンコンクールのピアノとして選ばれたことを記念し製作されたCAシリーズ、EXの高い技術を受け継いだと言われるNXシリーズなどが有名です。
また現在は、カワイの子会社となったディアパソンなども隠れた名品として知られています。
その相場は、
シリーズ | 販売年 | 買取価格 |
---|---|---|
KGシリーズ(KG1,KG2,KG3,KG4など) | 1970年? | 5?36万 |
CAシリーズ(CA40,CA60,CA70など) | 1989年? | 25?38万 |
NXシリーズ(NX40,NX50,NX60Aなど) | 1992年? | 32?40万 |
カワイの買取相場?アップライトピアノ?
カワイのアップライトはグランドピアノよりさらに種類が多く、なんと650種もあります。
もともとの販売価格はヤマハより安価なものが多く(機種によってはヤマハより高いものもあります)、買取価格もヤマハよりは全体的に控えめな傾向にあります。
ただし、海外では良く売れるため、古いものでも大抵は買取りしてもらえます。
主なものをあげると、
シリーズ | 販売年 | 買取価格 |
---|---|---|
BLシリーズ(BL11,BL12,BL31,BL82など) | 1970年? | 1?6万 |
BSシリーズ(BS10,BS20,BS25,BS3Nなど) | 1980年? | 4?6万 |
KSシリーズ(KS1,KS2,KS1F,KS2Fなど) | 1960年? | 6?10万 |
USシリーズ(US50,US55,US65,US9Cなど) | 1980年? | 6?10万 |
この他にも、たくさんの種類があり、ここでは書ききれませんので、ご自宅のピアノの品番、製造番号を確認して、査定をうけてみてください。
ヤマハ編?
今はピアノも売り物になる時代。海外では日本の中古ピアノが人気のようで、TVやネットには「ピアノ高額買取」「ピアノ売ってちょうだい!」の宣伝文句があふれています。
わが家のピアノも、もしかしたら高値で売れるかも?と浮かれる前にちょっと待って!悪徳業者にだまされないために、まずピアノの相場を知っておきましょう。
ヤマハは世界的にも有名なピアノメーカーです
お子さんがいらっしゃる家庭では、子どもの習い事の候補として、まず「ピアノ」があげられるのではないでしょうか?
子どもの習い事も多種多様ですが、それでも「ピアノ」は子どもに習わせたいお稽古の上位に常にランクインしています。
ピアノを持っている皆さんはもちろん、今までピアノに縁のない方でも「ヤマハ」が有名なピアノメーカーだということはご存じだと思います。
日本では誰もが知る有名メーカーである「ヤマハ」ですが、世界でもその名は知られています。
1900年創業以来、たゆまぬ努力でピアノを作り続けたヤマハは、1960?80年代、年間生産台数のトップを誇っていました。
現在までに製作したピアノは、その数なんと累計600万台超。
ヤマハのピアノは、昔も今も世界中の人に愛され続けています。そんなヤマハのピアノは、中古ピアノとしても価値が高いと言われています。ちなみに、わが家にあるピアノもヤマハ製です。
ヤマハの買取相場?グランドピアノ?
ヤマハは海外でも名の知れたメーカーだけに、海外に持っていけば中古ピアノでも間違いなく売れる商品です。そのため、ピアノ買取業者も積極的に買取を行っています。
では、今、ヤマハのピアノはどれくらいで買取ってもらえるのでしょうか?気になりますね。相場を調べてみました。
ピアノはメーカー、種類、型番・製造番号、ペダルの数でおおよその相場が決まります。
ヤマハ製のグランドピアノは、もともとの値段が高いため、買取に際しても高値で売れる場合が多いそうです。
家庭用グランドピアノとして人気のCシリーズなら、年式が古くても買取ってもらえます。
Gシリーズは、ピアノの状態により値段が変わりますが、かなり古くても買取の期待ができます。
シリーズ | 販売年 | 買取価格 |
---|---|---|
Cシリーズ(C1?C5など) | 1967?2012年 | 10?70万 |
Gシリーズ(G1B?G3B,G2E,G3Aなど) | 1954?1990年 | 5?50万 |
グランドピアノは業者により査定価格に開きがありますので、複数の業者に見積もりを取ってもらいましょう。
ヤマハの買取相場?アップライトピアノ?
アップライトピアノはグランドピアノより価格もサイズもお手ごろなので、多くの日本人がホームピアノとして購入しています。
そのため中古市場に出回っている数も多いです。アップライトは今でも人気が高く、中古でも再販が容易なので、通常なら買取ってもらえない30年以上前のものでも、買取ってもらえることがあります。
人気はUシリーズで、その中でも音に定評があり、長期間販売されていたU1Hや、「X支柱」という特徴を持つUXシリーズが特に人気です。
シリーズ | 販売年 | 買取価格 |
---|---|---|
Uシリーズ(U1A?U1M,U10BLなど) | 1954?1989年 | 1?15万 |
UXシリーズ(UX3,UX5など) | 1975?1989年 | 10?22万 |
アップライトピアノも業者によって買取り価格はさまざま。強化買取期間などという名目で、査定額を通常の10?20%アップする時期もありますので、複数の業者から吟味して選んでくださいね。
よって、買取ってくれる業者は少なからず存在することがうかがえます。
参考までに、ヤマハやカワイの中古ピアノは、販売額の3割ほどが買取額といわれています。無メーカー品では、それ以下の買取になる可能性がありますが、買取ってくれるという望みが絶たれたわけではありません。
メーカーにかかわらず、質が良ければ高値で買取るという業者もいますので、一括査定サイトなどで、そのような業者を地道に探してみてください。