大切に使っていたピアノ。「誰か使ってくれる人、いないかなあ」と思いませんか?たとえ、今現在誰も弾く人がいなくても、大切に使っていたピアノが無残な姿になって処分されることを想像するのはつらいものです。
こんなとき、身近に「欲しい」という人がいるとうれしいですね。それが大切に使ってくれそうな人なら、なおさらです。
すぐにでもあげたいと思うかもしれませんが、ピアノは専門性の高い楽器であるため、人に譲る前に知っておいた方がいいことがあります。
ピアノの運送料をご存知ですか?
ピアノは楽器の中でも特に大きく、重さもある楽器です。さらに、繊細な楽器で、移動時のちょっとした衝撃や傾きで不具合が生じてしまうこともあります。
そのため、一般の運送会社ではピアノの運送をしてくれません。ピアノの運搬は、ピアノ専門の運送業者に依頼します。
ピアノの運送では、一般貨物の運送と違い、搬出や搬入の難易度が料金に反映されます。
一般的な宅配便は、マンション10階に住んでいても1階に住んでいても、同じ料金です。
しかし、ピアノの運送では設置場所の階数や、建物出口までの距離が料金に反映されることがあります。
自分たちで運べば、移動料無料?
知らないと驚くのが、ピアノの運送料。近所の知り合いに譲るだけでも、何万円という運送料がかかります。
無料で譲ると言ったのに運送料が高く、申し訳なくなってしまうこともあるようです。
そこで、相手が知り合いだからこそ考え付くのが、お互いに協力して自己搬送すること。
ピアノは大きく、重量もありますが、たっぷり人手があれば素人でも動かすことができます。
しかし、気をつけたいのはピアノがデリケートな楽器だということ。搬送時のちょっとした衝撃で、不具合が出るようなことがあってはいけません。
ピアノを大切に扱うあまり、住まいに傷をつけてもいけません。
万が一、譲った先で「音が出ない」と言われたら、善意で譲ったのに、苦しい思いをする羽目になってしまうかもしれません。
相手が知人だからこそ、慎重に、大切に、間違いのない方法で運送したいところです。
搬出入の経路は確保できていますか?
知人に譲ることが決まったとき、確認していないと恥ずかしい思いをすることになる可能性があるのが、搬出の経路。
ピアノ運送を専門にやっている業者は、クレーン作業や狭小住宅の搬出など数々の経験を積み、搬出困難に見えるところからも運び出します。
しかし、どんなに経験を積んでも、搬出できないこともあるそうです。もし、自宅から搬出不可と言われたら、せっかくピアノを楽しみにしていた知人を裏切ってしまうことになります。
そのため、譲る話をする前に、自宅からピアノを搬出できるかどうか確認しておくことが大切です。
これは、受け取り手にも言えること。ピアノを譲ってもらったけれど、家に入りませんでしたでは、ピアノの行き先がなくなってしまいます。
そのピアノ、譲るのにふさわしいピアノでしょうか。
ピアノをほしいと言われたら、すぐに確認したいのがピアノの状態。
美品と思っていたピアノをよく見てみたら、キズがあったというのはよくある話です。
その他、一つだけ音が出ないとか、ふたを開けたらネズミ被害があったとか、外から見ただけでは分からない不具合が起きていることもあります。
移動時に音の狂いが生じることもあります。
もしかして、買取に出した方がよいのではありませんか?
ピアノの買取をご存知ですか?個人間での譲渡は、トラブルが起きると今後のつきあいに影響してしまいますが、買取は業者とのやり取りです。
知人とのお金の話をするのは好きじゃないという方は、業者相手なので交渉しやすいのではないでしょうか。
買取は、使わなくなったピアノを買取ってくれるシステム。気になる運送料を請求されることはほとんどありません。
ピアノを処分する方法はいくつかありますが、持ち主のメリットが最も大きいのは、買取ではないでしょうか。